理事長の挨拶
令和5年11月1日、当法人は「新三友堂病院」の完成の下、新たな診療を開始いたしました。
この新病院プロジェクトは、置賜地方の人口動態及び疾病構造の変化による、医療環境の変化に対応すべく、米沢市立病院、三友堂病院、三友堂リハビリテーションセンターの三病院による医療の機能分化及び医療連携の
充実を図ることで、医療の質の向上を目指すことをコンセプトとしております。
新三友堂病院は、回復期・緩和医療・人工透析(慢性腎不全)・在宅医療・保健予防活動(健診)など、主に米沢市立病院急性期医療の後方支援を担います。この度の病院移転に伴い、米沢市北部・西部・中央部の市民の方々には、地理的な問題などで多大なるご不便をかける結果と相成りましたが、将来に予測される様々な社会環境の変化に際しても安定的な医療の提供を果たすべく、今回の決断に至りました。つきましては、市民の方々の深甚なるご理解をお願い申し上げます。
新たなる医療機能を適切に発揮し、米沢市を含む置賜地域の人々が安心・信頼できる医療を提供できますよう、日々研鑽、精進してまいりますので、今後ともご協力、ご支援賜りますようよろしくお願いいたします。

理事長 仁科 盛之
病院長の挨拶
日本国内では、少子高齢化が急速に進行し、人口の偏在がより顕著になっています。その影響により、小学校・中学校・高校の統廃合が全国的に進み、また、医師の高齢化や都市部への偏在により、一部地域では「医療過疎」と呼ばれる状況も見られるようになっています。
これまでの日本の医療は、急性期医療機関が一部の慢性期医療機能も担いながら提供されてきましたが、人口減少を背景に、医療における明確な機能分化が求められる時代となりました。
そのような中、当院は令和5年11月1日、全国に先駆けて官民連携による医療再編を行い、急性期医療機関から慢性期医療機関として新たなスタートを切りました。
現在、当院は199床を有し、リハビリテーション、人工透析(50床)、緩和ケア、在宅支援など、慢性期医療を中心とした医療サービスを提供しています。特にリハビリテーションにおいては、回復期リハビリテーション病棟を2病棟(計90床)、地域包括ケア病棟を87床備え、さまざまなリハビリニーズに対応可能な体制を整えております。
また、急性期を脱した患者様や在宅療養が困難な患者様、一時的に介護が難しい場合のレスパイト入院も受け入れています。さらに、22床を有する緩和ケア病棟では、がん化学療法後のレスパイト入院や疼痛管理を含む専門的な緩和ケアを経験豊富なスタッフがチームで提供しています。
私たちは、患者様が急性期医療を経たあとも安心して在宅復帰できるよう、切れ目のない医療を提供することを使命とし、全職員一丸となって支援してまいります。
地域の皆様の声に耳を傾けながら、「信頼と融和」をモットーに、現状に満足することなく医療の質の向上と病院のさらなる発展に努め、患者様・ご家族の皆様から「三友堂病院でよかった」と心から思っていただけるような病院づくりを目指してまいります。

病院長 仁科 武人