消化器内科
消化器内科について
消化管、肝臓、胆道、膵臓などの疾患を担当します。当院では急性期を脱した患者さんのフォローを行います。また、健診項目の内視鏡検査については当科が担当します(一般診療での内視鏡検査・治療は行いません)。
主な診療疾患
消化管の病気
逆流性食道炎、食道静脈瘤、食道癌、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃癌、大腸癌、大腸ポリープ、大腸憩室出血、大腸憩室炎、虚血性大腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病 など
肝臓の病気
急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、原因別としてC型肝炎・B型肝炎・脂肪肝・自己免疫性肝炎・原発性胆汁性胆管炎 など
胆道の病気
胆嚢結石・総胆管結石、胆嚢炎・胆管炎、胆嚢ポリープ、胆管癌 など
膵臓の病気
急性膵炎、慢性膵炎、膵嚢胞、膵癌 など
診療や疾患について
『ピロリ除菌後の胃癌について』
ピロリ菌を除菌することにより、胃癌の発症を1/2から1/3ほどに抑制できると一般的にいわれております。残念ながら発症をゼロにすることは不可能で、ピロリ除菌後に胃癌がみつかり治療が必要になる方が当院でも少なくありません。しかし早期であればほとんどの場合、内視鏡治療が可能です。ピロリ除菌後の胃癌の特徴として、胃粘膜の変化に伴い、わかりにくいこと・見つけにくいことがあげられます。胃透視(バリウム検査)では発見が難しい場合もありますので、特にピロリ除菌後の方には、1年に1回程度の内視鏡による定期的な検査をすすめております。
『肝臓の病気について』
肝臓の病気は一般的に慢性肝炎から肝硬変と進行し、さらに肝がんが発症することがあります。肝がんの原因としてC型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルスがあげられますが、C型肝炎は内服薬によりほぼ治る病気になり、C型肝炎が原因の肝がんは減少傾向にあります。一方、肝炎ウイルス以外の原因による肝がんが増加しており、中でも脂肪肝が原因による肝がんが増加しているといわれております。C型肝炎は内服薬により根治(ウイルスを体内から完全に排除すること)が可能、B型肝炎は根治困難とされていますが、肝機能を安定化させ肝がんへの進行を予防することは十分可能です。しかし脂肪肝は肥満や糖尿病を伴うことが多く、肝炎ウイルスと違って原因が自分自身にあることもあり、まだ特効薬はありません。山形県肝炎専門医療機関である当院ではウイルス性肝炎や脂肪肝に対する精査加療を行っております。肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、病気が進行しないと症状がでません。肝機能が悪いといわれたことがある方、C型肝炎やB型肝炎といわれたことがあるが放置している方など、いつでもご相談ください