繊維とは・・・
体の中で消化されない成分で、食べても消化されないまま小腸から大腸に移動し、便と一緒に出て行きます。
食物繊維の種類
水溶性食物繊維・・・水にとける食物繊維。海藻やコンニャクなどに多く含まれます。
不溶性食物繊維・・・水に溶けない食物繊維。大豆やごぼう、果物などに多く含まれます。
働き
食物繊維は、様々な生活習慣病の予防に役立ちます!
体の中でどんな働きをしているのか、ご紹介しましょう。
①糖尿病を防ぐ | 腸の中をゆっくり進ので、消化吸収が遅くなり、血糖値の上昇を穏やかにします。 |
②動脈硬化を防ぐ | コレステロールにくっつき、便と共に出るので、血中のコレステロール値が低下します。 |
③便秘を防ぐ | 食物繊維は便のもとであり、腸の働きを活発にするので、便通が良くなります。 |
④腸をキレイにする | 食物繊維は腸内細菌のエネルギー源になること、また、便が大腸にとどまる時間が短くなるので、善玉菌が増え環境を改善します。 |
⑤虫歯予防 | 噛む回数がふえるので、殺菌作用の強い唾液がたくさん出て虫歯を予防します。 |
食物繊維は不足しています。
食物繊維は、1000kcalの摂取エネルギー当たり、10g摂ることが望ましいとされ、成人のエネルギー摂取量から考えると一日20~25g以上必要となります。
しかし、現在の日本人の摂取量は、男女とも約14gと大きく不足していました(平成16年 国民健康・栄養調査より)。
そこで、生活習慣病を予防するために、現在目標とすべき摂取量は
男性 20g 女性18g
と定められました。(日本人の食事摂取基準 2005より)
食物繊維を上手にとるには
① 1日3食、バランスよく食べましょう。
1日2食しか食べないと、その分野菜などの量が減り、1日に食べる食物繊維の量も減ります。
主食・主菜・野菜たっぷりの副菜を毎食意識してとりましょう。
野菜はお浸しや煮物など毎食2皿以上食べましょう。
② 食物繊維の多い食品を工夫して食べましょう。
100gあたりの食物繊維量で比較すると、生で食べるトマトは1g、レタスは1.1gですが、加熱して食べるごぼうは5.7g、かぼちゃは2.8gです。加熱することで、量も多く食べることができます。
切り干し大根やひじきの煮物、金平ごぼう、もずくやめかぶの酢の物、きのこのソテーなど、野菜や海藻、きのこ類を使った料理を一品ふやしましょう。
100gあたりの食物繊維は白米0.3g、白米に玄米を半分混ぜると0.9gに増えます。また、きのこやひじきなどの炊き込みご飯(塩分に注意)にすることで食物繊維は約1.5g多くとることが出来ます。
食物繊維たっぷりのこんな1品はいかがですか?
おから蓮根団子
おからとレンコンには食物繊維が豊富に含まれています。
また、レンコンのでんぷんにより、もっちりとした団子ができあがります! 団子の具は季節により枝豆や筍にかえてもおいしくいただけます。 |
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材料(2人分)
*団子は蒸さずに焼いたり揚げたりしてもよいでしょう。 |
作り方
一人分の栄養価エネルギー:120kcal |
牛ごぼうごはん
ごぼうとしらたきには、食物繊維が豊富に含まれます。
新ごぼうと三つ葉を使い、香りのよい混ぜご飯が手軽にできあがります。 |
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材料(2人分)
*ごはんの具は舞茸などのきのこでも良いでしょう |
作り方
一人分の栄養価エネルギー:370kcal |
きのこシュウマイ
しいたけを、器と具につかい、お肉とともにたくさん食べられます。
シュウーマイの皮がなくても簡単&ヘルシーなシュウマイができあがります。 |
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材料(2人分)
*冷凍シュウマイと比べ、25kcalダウン! |
作り方
一人分の栄養価エネルギー:110kcal |
1日に20gの食物繊維を摂るには、様々な食品を上手に組み合わせて食べることが大切です。
日々の食生活を振り返り、毎日の食事から生活習慣病を予防していきましょう。
このページの原稿&資料提供 三友堂病院栄養管理室