鼠径ヘルニア手術

鼠径ヘルニアについてご説明と当院における鼠径ヘルニア治療の流れは次のようになっています。
当院前外科医師
外科 牧野孝俊
1.鼠径ヘルニアとは?

お風呂に入っていて、足の付け根あたりのおなかがぽこっとでていたら、もしかすると鼠径ヘルニアかもしれません。
立ち仕事をする人で、腸がでっぱなしになると重苦しくなったり、痛みを感じたりするようになります。また、「嵌頓」といって、腸が脱出し、戻れなくなった状態になると、腸は血流障害を生じ、激痛を伴ったり、腸が腐って、緊急手術をする必要がでてきます。
たかが脱腸、されど脱腸。当院では、疼痛、再発を軽減するように工夫をして手術を行っております。
2.どんなひとがなりやすいの?
少し、肥満気味のひと。高齢者。力仕事を行い、過度の腹圧のかかるひとが多いようです。男性女性関係なく、鼠径ヘルニアはかかります。
3.なぜ治療が必要なの?
鼠径ヘルニアは、弱くなった体壁部分から、腹圧により、腹膜が体壁外に脱出し、そのスペースに、腸が出入りするようになる病気です。腸が脱出することにより、重苦しさを感じたり、痛みを感じます。立ち仕事の多い方では、それによる苦痛がおおくなるかもしれません。鼠径ヘルニアを治療することにより、改善できる可能性がたかいと思われます。また、飛行機の中、温泉旅行中に、「嵌頓」を起こすかもしれません。大変な激痛を伴い、また、処置が遅れれば、腸が壊死を起こし、腸の中身がおなかの中にもれてしまうこともあります。そういった状態を未然に防ぐことが手術の目的になります。
4.どんな治療をするの?
基本的には手術です。おなかの中から体壁外に突出した、ヘルニア嚢とよばれる袋を切除し、弱くなってあいた体壁の穴を、メッシュで補強する手術を行います。以前は、メッシュを使わない手術が行われていました。糸で穴を縫ってしまうことにより、穴をふさぐという手術ですが、緊張による痛みが強かったり、再発率が高い傾向があります。
当院では、数種類あるメッシュの中でも、痛みが少なく、再発率の低い「Direct Kugelパッチ」を使用しています。比較的新しい手術方法ですが、当院では、2年前からこの術式をとりいれ、豊富な手術症例数を経験しております。
麻酔は、腰椎麻酔という下半身麻酔で手術を行います。手術の時には、精神を落ち着けるような薬を飲んでもらい、緊張の軽減をしています。背骨の手術をしたことのある人は、下半身麻酔が行えない麻酔を含めて、1時間半ほどです。
DK法(ダイレクトクーゲル法)
5.当院における鼠径ヘルニア治療の流れ
- 外来:診察をします。まずは、手術に関して、支障がないか、採血、レントゲン、心電図などの検査を行います。
- 入院:入院は、手術前日です。手術までの、流れを看護師から、説明を受けたり、手術前の処置を行います。術後は、2,3日で退院です。
- 外来:手術後7日目、外来で抜糸を行います。退院後の様子をうかがいます。通常、このときに異常がなければ、その後の通院は必要ありません。
なにかあったときには連絡いただくようにしています。
※ここに掲載されているイラストは(株)メディコン様より許可を得たものです。
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