緑内障(トラベクトームの手術)
緑内障(トラベクトームの手術)について説明します。また2011年5月27日(金)山形新聞掲載記事「緑内障手術」のご紹介をします。
「緑内障手術」2011年5月27日(金)山形新聞掲載
最新機器導入で患者と医師双方の負担が大きく減った緑内障手術
日本人の失明原因の第1位とされる緑内障。ただし近年は、医療機器の発達によって手術時間を大幅に短縮でき、感染症などのリスクも減らせるようになってきた。県内では米沢市の三友堂病院(仁科盛之理事長)が、最新の手術機器「トラベクトーム」を導入。同病院眼科長の平松類医師に、予防法や最新の治療法について聞いた。
緑内障は眼圧が高くなることで視神経が圧迫され、視野が徐々に狭くなる病気。症状が進行すると失明の危険性もある。40歳以上の20人に1人が発症するとされ、患者の約9割には自覚症状が無い。一度発症すると完治は不可能なため、目薬や手術によって眼圧を下げ、病気の進行を防ぐしかない。
治療で最も大切なのが、早期発見。平松医師は「40歳を過ぎたら、年に1度は眼底検査をしてほしい」と話す。緑内障になりやすい人の特徴として- ▽家族に緑内障の人がいる ▽近視 ▽ストレスが多い ▽たばこを吸う ▽スーツなど襟のきつい服を着る -の5点が挙げられるという。
平松医師によると、有効な対策は適度な運動と、緑黄色野菜などを取り入れた栄養バランスの良い食事を取ること。眼圧と血圧には深いつながりがあるため、血液をサラサラにしておくことが重要になる。
最新機器導入 時間短縮、リスクも減

緑内障の進行を防ぐ上で、眼球内部から分泌される房水が目の外へ流れる出口を確保する手術が、有効な手段の一つ。手法は2種類ある。眼球に穴を開けて新たな出口を設ける線維柱帯切除術と、詰まってしまったもともとの出□に切れ目を入れることで房水の流れを改善する線維柱帯切開術だ。前者は眼圧が確実に下がるものの、術後も定期的な検診が不可欠で、コンタクトレンズが着けられなくなるなど制約があるため「ハイリスクハイリターン」 (平松医師)。後者は眼圧の下落幅は前者より少ないが、術後のケアが比較的楽で、感染症を発症するリスクも少ない点で 「ローリスクローリターン」 (同)の手術とされる。
ただし従来の切開術には、出血のため切開部を直接見ることができないなどの問題点があった。さらに、1ミリほどの部分を「感覚に頼って切る」非常に困難な手術だったことから、なかなか定着しなかった。しかしトラベクトームを使うことで、リスクは大幅に減るという。
年に1度は眼底検査を
トラベクトーム最大の特徴は、先端の太さが0.8ミリという極めて細い電気メス。焼き切ることで出血を防ぐ。視界がクリアになるため、切開部を誤る危険性が少なくなる上に、これまで30分~1時間かかっていた手術も10分ほどで済むようになった。
三友堂病院で3月から使用しているこの装置は、全国でも導入が始まったばかり。東北で唯一、使用資格を持つ平松医師は「手術を患者に勧めやすくなった。患者にとっても医者にとってもメリットが大きい」と話している。

山形新聞 2011年5月27日(金) 掲載記事より転載
平松類医師は、前三友堂病院眼科科長です。
トラベクトーム手術について
緑内障で失明する人が日本で一番多いです。ですから手術で将来の失明を防ぐのです。手術は局所麻酔で行います。緑内障の手術にはトラベクレクトミーという手術もあります。効果は高いですが一方で感染の危険がありリスクが高くなります。ですから、そういう手術をする前にこの手術でなるべくそういう手術になる可能性を引き延ばしてあげるということが必要になってくるのです。そのための手術です。
トラベクトームは緑内障手術(線維柱帯切開術)に使う機械です。線これを使うと手術が10~20分程度でできます。緑内障の手術は眼圧を下げるのが目的で眼圧を下げる事で将来の失明を予防することを最大の目的としています。ですから、この手術でよく見えるようになるというわけではありません。1週間ほどの入院となります。眼圧(目の堅さ)は10台半ば~後半を目標とします。
手術をすると皆さん出血します。出血が引くまでは見づらくなります。まれに出血を止めて綺麗にする手術を必要とすることもあります。また、感染症の危険があります。ただ白内障などの手術と併用する場合はその危険が増えるわけではありません。
三友堂病院眼科科長
蒲山 順吉
トラベクトーム
トラベクトーム認定証
蒲山順吉
平松類

斜視

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