院内がん登録2012(基本日 平成24年12月31日現在)

                               編集 三友堂病院
                                    がん登録担当課 秘書課    
                                                診療部(がん診療部門)

目次

はじめに
1.がん登録患者数(延べ数)   
1)H21~H24年 部位別、2)H21~H24年 性別、3)H21~H24年 発見経緯別、4)H21~H24年 部位別患者年齢分布

2.がん登録患者実数統計
1)部位別、性別(H24年、H21~H23年)、2)ステージ別転帰(H24年、H21~H23年)、
3)部位別年齢分布(H24年、H21~H23年)、4)ステージ別生存年数(H24年、H21~H23年)
5)部位別ステージ分類(H24年、H21~H23年)

3.主要部位(胃、大腸、乳腺)がん登録患者統計
1)胃癌(H21~H24年)、(1)がん確定診断の契機となった検査または治療、(2)アプローチ、(3)切除法、(4)組織型
2)大腸癌(H21~H24年)、(1)がん確定診断の契機となった検査または治療、(2)アプローチ、(3)切除法、(4)組織型
3)乳癌(H21~H24年)、(1)がん確定診断の契機となった検査または治療、(2)腫瘤占拠部位、(3)術式、(4)組織型

結果、 さいごに

はじめに

 三友堂病院では、平成21年より院内がん患者のデータを電子データとして登録を開始した。この事業は、平成23年11月に認定された「日本がん治療認定医機構 認定研修施設」の所定条件のみならず、当院の院内がん患者の把握や診療評価の為の資料、さらには臨床疫学研究への資料等として様々に利用される。
 平成24年には、院内がん患者の把握の為に、保管されていた山形県の地域がん登録事業に提出していた「山形県悪性新生物患者届出票」の控えを見直しし、現在も当院に通院しているがん患者を抽出し電子データに登録を行っている最中である。
 今回は、平成21年~平成24年までに登録されたがん患者のデータを集約し院内がん登録としてまとめた。その統計結果を報告する。

〈院内がん登録の集計方法〉
  医師が、山形県の地域がん登録事業に提供する「山形県悪性新生物患者届出票」の発行に基づき、データを収集する。

〈院内がん登録の登録対象〉
 1.がん患者と診断した場合
 2.がん患者を手術した場合(同一科の場合、手術後に登録)
 3.がん患者が死亡した場合
※山形県の地域がん登録事業には、同一部位の場合上記1~3のうちどちらか1回のみ提出するが、院内がん登録は上記方法で「山形県悪性新生物患者届出票」を発行する。

〈生存年数の基本日およびステージ別転帰〉
 1.平成 24年に受診して生存が確認されたがん患者は、基本日を平成24年12月31日として生存年数を計算した。
 2.平成 24年に受診しなかったがん患者は、生存年数を不明とした。
 3.平成24年までの間に死亡したがん患者の生存年数は、死亡日を基本日とし生存年数を計算した。
 4.ステージ別転帰は平成24年12月31日までの間の動向を転帰で表した。
※上記は、電子カルテを使用し受診の有無を調べた。

〈重複癌の生存年数およびステージ分類〉
 重複癌患者の生存年数およびステージ分類は、基本的には、診断日の早い方のがんを基準としているが、2~3か月の間に重複癌がみつかった場合にはステージ分類の重い方を診断日の基準として使用した。

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1.がん登録患者数(延べ数)

1) 部位別
 平成21年から平成24年に登録されたがん患者(新規発生登録、死亡時登録)の延べ数を年別に表した(表1、図1)。また、平成21年から平成23年に登録されたがん患者の延べ数の内訳を%で表した(図2)。
2) 性別
 平成21年から平成24年に登録されたがん患者の延べ数を性別で表した(表2、図3)
3) 発見経緯別
 平成21年から平成24年に登録されたがん患者の延べ数を発見経緯別で表した(表3、図4)。
4) 部位別患者年齢分布
 平成21年から平成24年に登録されたがん患者の延べ数を部位別、年齢別で表した。年齢は、がん登録記載月日を基本日として計算した(表4、図5)。

表1 H21~H24年部位別

部位、登録年 H21 H22 H23 H24 合計

部位別癌登録患者
図1

肺癌

50 55 67 91 263
食道癌 5 9 8 9 31
胃癌 50 56 62 105 273
結腸癌 48 39 38 61 186
直腸癌 25 21 17 34 97
肝癌 19 14 14 14 61
胆嚢・胆管癌 11 8 10 16 45

部位別癌登録患者
図2

膵癌 16 15 16 20 67
乳癌 19 21 21 27 88
前立腺癌 1 2 12 44 59
泌尿器系癌 4 6 9 28 47
婦人科系癌 6 3 2 1 12
その他の癌 7 11 14 19 51
合計 261 260 290 469 1,280

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表2 H21~H24年 性別

登録年 合計

癌登録患者性別
図3

H21年 124 137 261
H22年 147 113 260
H23年 185 105 290
H24年 309 160 469
合計 765 515 1,280

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表3 H21~H24年 発見経緯別

登録年 癌検診 検診・ドック 他疾患の
経過観察中
自覚症状 その他 合計

発見経緯

図4

H21年 20 17 74 136 14 261
H22年 16 17 77 140 10 260
H23年 12 24 101 137 16 290
H24年 22 36 162 220 29 469
合計 70 94 414 633 69 1,280

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表4 H21~H24年 部位別患者年齢分布

部位・年齢 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 90代 合計
肺癌 1   5 9 49 86 97 16 263
食道癌       3 11 7 9 1 31
胃癌   1 3 13 50 82 100 24 273
結腸癌     5 15 24 60 61 21 186
直腸癌   1 4 10 13 29 33 7 97
肝癌     1 7 10 29 14   61
胆嚢・胆管癌       2 7 6 23 7 45
膵癌       12 13 20 18 4 67
乳癌 1 1 13 15 28 17 10 3 88
前立腺癌       1 12 28 15 3 59
泌尿器系癌     1 2 6 11 20 7 47
婦人科系癌     2 2   3 2 3 12
その他の癌   1 2 2 10 14 18 4 51
合計 2 4 36 93 233 392 420 100 1,280
部位別年齢
図5

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2.がん登録患者実数統計

1) 部位別、性別
 平成24年に登録されたがん患者の実数を男女別で表した(表5、図6)。平成24年に登録されたがん患者の実数を男女別に、部位別の%で表した(図7a、図7b)。
平成21年から平成23年に登録されたがん患者の実数を男女別で表した(表6、図8)。平成21年から平成23年に登録されたがん患者の実数を男女別に、部位別の%で表した(図9a、図9b)。

2) ステージ別転帰
 平成24年に登録されたがん患者の実数をステージ別に下記の方法で表した(表7、図10)。
 a)生存:平成24年に当院を受診した患者は生存とした。
 b)死亡(癌死):平成24年までの間に死亡した場合を死亡とし、死亡診断書の直接死因、死因原因および影響病名にがんの診断が記載されていた場合を癌死とした。
c)死亡(他疾患):平成24年までの間に死亡した場合を死亡とし、死亡診断書の直接死因、死因原因および影響病名欄にがんの診断が記載されていない場合を他疾患による死亡とした。
 d)不明(受診無し):平成24年までの間に、他院への転院等の理由もなく受診しなかった場合を不明(受診無し)とした。
 e)不明(他院へ):平成24年までの間に、他院への転院を行った場合、不明(他院へ)とした。
 f)不明(施設へ):平成24年までの間に、施設へ入所した場合、不明(施設へ)とした。
 平成21年から平成23年に登録されたがん患者の実数も同様に統計処理を行った(表8、図11)。

3) 部位別年齢分布
 平成24年に登録されたがん患者の実数を部位別の年齢分布で表した(表9、図12)。年齢は、生存者の場合は平成24年12月31日を基本日とし、平成24年までの間に死亡した患者の場合は死亡日を基本日とした。また、転帰不明の患者6名は生死が判別できないため、年齢を計算することができないので分析から除外した。
平成21年から平成23年に登録されたがん患者も同様に統計処理を行った。転帰不明の患者、36名は分析から除外した(表10、図13)。

4) ステージ別生存年数
 平成24年に登録されたがん患者の実数をステージ別に生存年数を表した(表11、図14)。転帰が不明の患者の場合、生存年数を不明とした。また、表11の( )内には平成24年までの間に死亡した患者の実数を表した。生存年数は、がんと診断した年月日から前述の基本日までの期間を生存年数とした。なお、診断日が紹介等で詳細が不明などの理由で記載されていなかった場合は下記のように診断日を設定した。
 例1)診断日が平成21年の場合、平成21年1月1日とした。
例2)診断日が平成21年3月の場合、平成21年3月1日とした。
 平成21年から平成23年に登録されたがん患者の実数も同様に統計処理をおこなった(表12、図15)。

5) 部位別ステージ分類
 平成24年に登録されたがん患者の実数を部位別ステージ分類で表した(表13、図16)。表13の( )内には平成24年までの間に死亡した患者の実数を表した。平成21年から平成23年に登録されたがん患者の実数も同様に統計処理を行った(表14、図17)。

表5 H24年部位別、性別

H24 部位別、性別
図7a
肺癌 48 18
食道癌 7  
胃癌 73 29
結腸癌 31 22
直腸癌 17 15
肝癌 7 5
胆嚢・
胆管癌
5 8

部位別、性別
図7b

膵癌 12 7
乳癌   24
前立腺癌 44  
泌尿器系癌 17 6
婦人科系癌   1
その他の癌 6 8
合計 267 143
部位別、性別
図6

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表6 H21~H23年 部位別、性別

H21~H23 部位別、性別
図9a
肺癌 89 39
食道癌 17 3
胃癌 106 51
結腸癌 56 52
直腸癌 35 24
肝癌 19 18

胆嚢・
胆管癌

13 13

部位別。性別
図9b

膵癌 14 25
乳癌   59
前立腺癌 15  
泌尿器系癌 13 5
婦人科系癌   11
その他の癌 18 11
合計 395 311
部位別、性別
図8

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表7 H24年 ステージ別転帰

H24 生存 死亡 不明 合計
癌死 他疾患 受診無し 他院へ 施設へ
stage 0 12 1 1     1 15
stage Ⅰ 80 13 34 1 2   130
stage Ⅱ 54 6 9   1   70
stage Ⅲ 40 29 8   1   78
stage Ⅳ 23 80 2       105
不明 3 7 2       12
合計 212 136 56 1 4 1 410
ステージ別転帰
図10

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表8 H21~H23 ステージ別転帰

H21~H23 生存 死亡 不明 合計
癌死 他疾患 受診無し 他院へ 施設へ
stage 0 15     1     16
stage Ⅰ 112 20 10 2 10   154
stage Ⅱ 61 33 3 1 4 1 103
stage Ⅲ 44 76 3   6 1 130
stage Ⅳ 18 235 2 2 5 1 263
不明 4 34   1   1 40
合計 254 398 18 7 25 4 706
ステージ別転帰
図11

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表9 H24年 部位別 年齢分布

H24 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 90以上 合計
肺癌     1 5 8 21 25 4 64
食道癌         2 1 4   7
胃癌       2 17 30 44 9 102
結腸癌     1 5 5 21 13 7 52
直腸癌       1 6 9 10 4 30
肝癌       2 2 4 4   12
胆嚢・胆管癌         1 2 8 2 13
膵癌       3 6 4 5 1 19
乳癌     4 1 9 1 5 3 23
前立腺癌       1 10 20 11 2 44
泌尿器系癌       2 4 6 7 4 23
婦人科系癌     1           1
その他         3 3 8   14
合計     7 22 73 122 144 36 404
部位別年齢
図12

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表10 H21~H23年 部位別、年齢分布

H21~H23 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 90代以上 合計
肺癌 1   2 1 25 37 47 7 120
食道癌       2 6 5 4 1 18
胃癌     2 8 28 41 57 12 148
結腸癌     3 6 15 32 35 12 103
直腸癌     3 4 7 20 21 2 57
肝癌     1 2 5 17 8 1 34
胆嚢・胆管癌       2 2 4 14 3 25
膵癌       6 5 14 11 3 39
乳癌     7 11 14 16 6 2 56
前立腺癌         1 7 3 3 14
泌尿器系癌     1   1 5 9 2 18
婦人科系癌     1 2   3 2 3 11
その他の癌   1 1 1 6 6 9 3 27
合計 1 1 21 45 115 207 226 54 670
部位別、年齢
図13

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表11 H24年 ステージ別生存年数

H24 stage 0 stage Ⅰ stage Ⅱ stage Ⅲ stage Ⅳ 不明 合計
1年未満 1 50(7) 30(3) 49(20) 80(63)   210(93)
1~3年未満 11(1) 37(10) 24(3) 14(8) 22(15)   108(37)
3~5年未満   12(6) 2(1) 2(1) 4(4)   20(12)
5~10年未満 1 9(7) 6(3) 8(4) 8(7)   32(21)
10年以上 2(1) 19(17) 8(5) 5(4) 3(2)   37(29)
不明   3         3
合計 15(2) 130(47) 70(15) 78(37) 117(91)   410(192)
( )内死亡人数
ステージ別生存年数
図14

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表12 H21~H23年 ステージ別生存年数

H21~H23 stage 0 stage Ⅰ stage Ⅱ stage Ⅲ stage Ⅳ 不明 合計
1年未満   14(11) 17(16) 51(50) 196(195) 2(2) 280(274)
1~3年未満 10 81(10) 42(12) 40(23) 66(53) 4(1) 243(99)
3~5年未満 5 36(5) 31(5) 26(2) 16(13) 1 115(25)
5~10年未満   3(1) 6(2) 4(4) 5(5)   18(12)
10年以上   5(3) 1(1) 2 2(2)   10(6)
不明 1 15 6 7 9 2 40
合計 16 154(30) 103(36) 130(79) 294(268) 9(3) 706(416)
( )内死亡人数
ステージ別生存年数
図15

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表13 H24年 部位別 ステージ分類

H24 stage 0 stage Ⅰ stage Ⅱ stage Ⅲ stage Ⅳ 不明 合計
肺癌   16(7) 2(2) 27(14) 21(15)   66(38)
食道癌   2(1) 1 2 2(2)   7(3)
胃癌 2 51(20) 9(3) 17(10) 23(20)   102(53)
結腸癌 4(1) 13(5) 9(3) 11(6) 16(12)   53(27)
直腸癌 5(1) 6 8(1) 9(1) 4(2)   32(5)
肝癌   4(1) 3(1) 2 3(2)   12(4)
胆嚢・胆管癌   3(3)   1(1) 9(7)   13(11)
膵癌     2(1) 2(2) 15(14)   19(17)
乳癌 1 7(3) 11(3) 2(1) 3(2)   24(9)
前立腺癌   12(1) 21(1) 2 9(5)   44(7)
泌尿器系癌 3 12(6) 3 1 4(3)   23(9)
婦人科系癌   1         1
その他の癌   3 1 2(2) 8(7)   14(9)
合計 15(2) 130(47) 70(15) 78(37) 117(91)   410(192)
( )内死亡人数
部位別ステージ分類
図16

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表14 H21~H23年 部位別、ステージ分類

H21~H23 stage 0 stage Ⅰ stage Ⅱ stage Ⅲ stage Ⅳ 不明 合計
肺癌   24(13) 10(8) 50(43) 44(41)   128(105)
食道癌 2 1 4(2) 4(4) 9(8)   20(14)
胃癌   71(11) 13(7) 17(11) 53(50) 3 157(79)
結腸癌 5 16(1) 24(6) 24(8) 38(31) 1(1) 108(47)
直腸癌 5 5 14 15(5) 18(16) 2 59(21)
肝癌   3(1) 4(2) 5(4) 25(20)   37(27)
胆嚢・胆管癌   3(1) 5(4)   17(16) 1(1) 26(22)
膵癌     1(1) 2(2) 36(33)   39(36)
乳癌 3 23 19(3) 8 5(4) 1(1) 59(8)
前立腺癌   2 5(1) 1 7(7)   15(8)
泌尿器系癌 1 4(3) 2(1) 2(1) 9(9)   18(14)
婦人科系癌         11(11)   11(11)
その他の癌   2 2(1) 2(1) 22(22) 1 29(24)
合計 16 154(30) 103(36) 130(79) 294(268) 9(3) 706(416)
( )内死亡人数
部位別ステージ分類
図17

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3.主要部位(胃、大腸、乳腺)がん登録患者統計

1)胃癌
 (1)平成21年から平成24年登録胃癌患者についてがん確定診断の契機となった検査または治療を診断年毎に表した(表15)。
 (2)平成21年から平成24年登録胃癌患者のうち根治術およびESD・EMR施行患者144例について占拠部位別にアプローチを表した(表16) 
 (3)平成21年から平成24年登録胃癌患者のうち根治術およびESD・EMR施行患者144例について占拠部位別に切除法を表した(表17)。
 (4)平成21年から平成24年登録胃癌患者のうち根治術およびESD・EMR施行患者144例について占拠部位別に組織型を表した(表18)。

2)大腸癌
 (1)平成21年から平成24年登録大腸癌患者についてがん確定診断の契機となった検査または治療を診断年毎に表した(表19
 (2)平成21年から平成24年登録大腸癌患者のうち根治術およびESD・EMR及びポリープ切除術施行患者195例についてアプローチを表した(表20)。
 (3)平成21年から平成24年登録大腸癌患者のうち根治術およびESD・EMRおよびポリープ切除術施行患者195例について占拠部位別に切除法を表した(表21
 (4)平成21年から平成24年登録大腸癌患者のうち根治術およびESD・EMRおよびポリープ切除術施行患者195例について占拠部位別に組織型を表した(表22)。

3)乳癌
(1)平成21年から平成24年登録乳癌患者をがん確定診断の契機となった検査または治療を診断年毎に表した(表23)。
(2)平成21年から平成24年登録乳癌患者のうち根治術を施行した67例について主たる腫瘤占拠部位を表した(表24)。
 (3)平成21年から平成24年登録乳癌患者のうち根治術を施行した67例について術式を表した(図18)。
 (4)平成21年から平成24年登録乳癌患者のうち根治術を施行した67例について組織型を表した(表25)。

表15 H21~H24年 胃癌

診断年 根治術 根治術以外 ESD・EMR 内視鏡生検 組織診以外 合計
H20以下 16 4 3 2 23 48
H21 20   10 14 16 60
H22 23 1 8 14 9 55
H23 22 3 10 18 6 59
H24 24   8 15 4 51
合計 105 8 39 63 58 273

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表16 H21~H24年 胃癌アプローチ

  A:開腹 E:内視鏡 L:腹腔鏡・腹腔鏡補助 合計
U上部 30 3 2 35
M中部 38 12 7 57
L下部 23 24 5 52
合計 91 39 14 144

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表17 H21~H24年 胃癌切除法

  DG TG PG PP LE SR MR 合計
U上部 2 20 8   2   3 35
M中部 24 12 1 5 2 1 12 57
L下部 23 3   1 1   24 52
合計 49 35 9 6 5 1 39 144


DG:幽門側胃切除、TG:胃全摘、PG:噴門側胃切除、PP:幽門保存胃切除、LE:胃局所切除
SR:胃分節切除、MR:EMR・ESD・ポリペクトミー

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表18 H21~H24年 胃癌組織型

  pap tub1 tub2 sol non sig muc GIST mis 合計
U上部   10 12 5 4 1   2 1 35
M中部 1 17 20 7 6 4 1 1   57
L下部 2 30 9 6 4   1     52
合計 3 57 41 18 14 5 2 3 1 144

pap:乳頭腺癌、tub1:高分化型管状腺癌、tub2:中分化型管状腺癌、sol:充実型分化腺癌
non:非充実型低分化腺癌、sig:印環細胞癌、muc:粘液癌、GIST:胃腸管間質性腫瘍、mis:その他の癌

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表19 H21~H24 年大腸癌

診断年 根治術 根治術以外 ESD・EMR・ポリペク 内視鏡生検 組織診以外 合計
H20以下 28   1 1 14 44
H21 49 1 3 4 15 72
H22 35 5   2 10 52
H23 29 2 16 9 15 71
H24 31   3 7 3 44
合計 172 8 23 23 57 283

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表20 H21~H14 大腸癌アプローチ

  開腹 腹腔鏡補助下 経肛門的 内視鏡 合計
A上行結腸 28     3 31
T横行結腸 25 1   2 28
D下行結腸 6 1     7
SS状結腸 37 2   7 46
C盲腸 12       12
V虫垂 1       1
RS直腸S状部 16     2 18
Ra上部直腸 17   1 4 22
Rb下部直腸 21   3 5 29
P肛門管 1       1
合計 164 4 4 23 195

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表21 H21~H24年 大腸癌切除法

  RH LH S PC HA LA H A I E T&L 合計
A 26               2 3   31
T 10 2   14           2   28
D   3 1 2 1             7
S     19 1 13 3 2     7 1 46
C 7               5     12
V 1                     1
RS         9 7       2   18
Ra         1 16       4 1 22
Rb           7   14   5 3 29
P               1       1
合計 44 5 20 17 24 33 2 15 7 23 5 195

RH:結腸右半切除、LH:結腸左半切除、S:S状結腸切除、PC:結腸部分切除、HA:高位前方切除、LA:低位前方切除
H:Hartmann手術、A:腹会陰式直腸切断術、I:回盲切除、E:EMR・ESD・ポリープ切除、T&L:腫瘍切除&局所切除

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表22 H21~H24年 大腸癌組織型

  pap tub1 tub2 sol non muc scc cnd mis 合計
A上行結腸 5 8 13 1 1 3       31
T横行結腸 2 8 17 1           28
D下行結腸   2 5             7
SS状結腸 4 11 30     1       46
C盲腸   3 6 2 1         12
V虫垂     1             1
RS直腸S状部 3 4 11             18
Ra上部直腸 1 5 15         1   22
Rb下部直腸   5 22         1 1 29
P肛門管             1     1
合計 15 46 120 4 2 4 1 2 1 195

pap:乳頭腺癌、tub1:高分化型管状腺癌、tub2:中分化型管状腺癌、sol:充実型低分化腺癌、non:非充実型低分化腺癌
muc:粘液癌、scc:扁平上皮癌、cnd:カルチノイド腫瘍、mis:その他の癌

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表23 H21~H24年 乳癌

診断年 根治術 生検術 組織診以外 合計  

乳癌手術
図18

H20以下 7   10 17  
H21 12 1 2 15  
H22 21 1   22  
H23 20 1 4 25  
H24 7   2 9  
合計 67 3 18 88  

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表24 H21~H24年 乳癌主要腫瘤占拠部位

  左側 右側 両側 合計
A内上部 13 10   23
B内下部 1 2   3
C外上部 13 14   27
D外下部 3 4   7
C腋窩部   2   2
E乳輪部 2 2 1 5
合計 32 34 1 67

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表25 H21~H24年 乳癌組織型

  1-a 1-b 2-a2 2-a3 2-b1 2-b3 合計
A内上部 3 4 4 10 1 1 23
B内下部     1 2     3
C外上部 4 4 8 5 3 3 27
D外下部 1 1 1 2 1 1 7
C腋窩部     1     1 2
E乳輪部 1 1 2 1     5
合計 9 10 17 20 5 6 67


1-a:Noninvasive ductal carcinoma, 1-b:Lobular carcinoma in situ
2-a2:Solid-tubular carcinoma, 2-a3:Scirrhous carcinoma
2-b1:Mucinous carcinoma, 2-b3:Invasive lobular carcinoma

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結果

 今回の集計で特に際だったことは、平成24年のがん登録患者数の延べ数および実数共に大幅に増加したことである。その要因は、「日本がん治療認定医機構 認定研修施設」に認定されたことを契機にすべての診療科の医師にがん登録を行うように働きかけたことによる。また、平成21年以降の死亡患者から当院で手術したがん患者を抽出、さらに、様々な患者データ入力中に新たに診断されたがん患者を洗い出し、未登録患者リストを作成した。その後、事務サイドで「山形県悪性新生物患者届出票」を作成し電子カルテに一時保存を行った後、医師の確認が容易に行えるように、作成に使用した資料と一緒に医師に提出し、医師が本保存を行うというシステムにしたためである。このことは、表15の診断日による統計結果から、平成24年に診断された患者の増加も若干あるが、ほとんどは未登録患者の洗い出しによる増加である。癌登録年及び診断年が同年の平成23年では176例であったのに対して平成24年では211例であり35例の増加であった(表26)。しかし、登録年より以前の診断年では平成23年登録では114例であったのに対し、平成24年登録では258例で144例の増加であった。その他、前年と比較して大幅に変動があったのは、泌尿器系のがん患者の登録が大幅に増加したことである。これは、前述のように全診療科の医師にがん登録を行うように働きかけたことによる。平成24年の泌尿器系がん登録の72例中44例が前立腺癌であった。また、婦人科は常勤ではなく、全て非常勤医師が診療を行っている。そのため、婦人科系の患者が少なく、癌登録も少ない。このため、表2、図3で示すとおり全患者の男女比は、圧倒的に男性が多い結果となった。
 また、平成24年登録患者の実数からstage Ⅰおよびstage Ⅳのがん患者が前者は130例、後者が105例と他のstageに比べて多いのが特徴である。これは、前者は地域や当院の検診・ドックの普及による早期発見、後者は当院には地域緩和ケアサポートセンターがあるため、これを利用する終末期がん患者が多かったことによる。
 当院で登録している院内がん登録では、胃癌、大腸癌、乳癌の内、根治術および内視鏡下で行うESD・EMRなどを施行した患者について、癌取扱い規約に基づいた詳細データを入力している。今回はその詳細データの一部をまとめてみた。
 胃癌での占拠部位では、M胃中部癌(57例)、L胃下部癌(52例)が多く、U胃上部癌(35例)は少なかった(表16)。また、アプローチでは、根治手術105例中、開腹術が91例に対して外科手術の約13:33%(14例)が腹腔鏡・腹腔鏡補助下の手術であった。組織型のデータでは、高分化型管状腺癌(57例)、ついで中分化型管状腺癌(41例)が多かった。
 大腸癌の占拠部位では、S状結腸が46例で約23.6%を占めていた。次いで上行結腸(31例)、下部直腸(29例)、横行結腸(28例)となっていた。切除法では結腸右半切除術が44例で22.6%を占めていた。組織診毎のデータでは、胃癌とは異なり中分化型管状腺癌が120例と最も多く約61.5%を占めていた。
 乳癌の腫瘤占拠部位では左側32例、右側34例とほぼ同じ症例数であった(表24)。また、主要占拠部位別では外上部27例、内上部23例と内外とも上部の腫瘍が全体の74.6%を占めていた。乳癌の切除例ではBp Axが最も多く33例で49.2%を占めていた(図18)。組織診では浸潤性乳管癌が硬癌20例、充実腺管癌が17例であわせて55.2%を占めていた。

表26 H24年、H23年 がん登録患者、診断日での比較

診断年 H24年がん登録 H23年がん登録
合計 合計
H20以前 50 24 74 20 5 25
H21 16 5 21 21 8 29
H22 24 9 33 36 24 60
H23 84 46 130 108 68 176
H24 135 76 211      
合計 309 160 469 185 105 290

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さいごに

 昨年から、院内がん患者把握のために、現在も通院しているがん患者をさかのぼって登録し始めた。平成21年以前に、すでに別部位などでがん登録が済んでいた場合、診断日が昨年登録したよりも前にさかのぼるため、生存年数が昨年発表したものより延びている患者が数名いる。また、今回、当院で手術例が多い胃癌、大腸癌、乳癌について、癌取扱い規約に基づいた詳細データから抜粋したデータの統計も加えてみた。
 今回、最終基本日を平成24年12月31日に設定して生存年数、転帰等の統計を行ったが、今後も基本日を更新しながら引き続き公表できるように更なるデータ収集を心がけたいと思っている。

                    平成25年8月
三友堂病院 院内がん登録
                     データ担当 秘書課

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